白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
Thu 18 , 23:26:19
2010/11
政宗様が女の子で、妊娠・出産したりします。
サナ女ダテ←家康
から始まり、
サナダテ 兼 イエダテ
になります。あ、別に3ぴーとかではないです。
ハッピーエンドだと思いますが、途中はあんまり幸せじゃないこともあります。ちなみに、死ネタを含みます。
いろいろご注意!な感じです。
ダイジョウブ!な人は追記からどうぞ。
サナ女ダテ←家康
から始まり、
サナダテ 兼 イエダテ
になります。あ、別に3ぴーとかではないです。
ハッピーエンドだと思いますが、途中はあんまり幸せじゃないこともあります。ちなみに、死ネタを含みます。
いろいろご注意!な感じです。
ダイジョウブ!な人は追記からどうぞ。
敵同士・ライバル同士でありながら相愛で、たえられずに関係を結ぶ幸村と政宗。密かに政宗は幸村の子を生む。
生まれたのは双子。一人は真田の跡継ぎに、もう一人は伊達の跡継ぎに。
幸村と政宗はいわゆる内縁の夫婦。表立ってその中を公表することはできない。また、家族四人、一緒に暮らすことはできない。
けれど、二人は幸福だった。一緒にいることはできなくても心はつながっていると知っていたから。
天下を分けるおおいくさ。
敵味方に分かれた幸村と政宗。
たとえ殺しあう立場になったとしても、すきなのは一生その人だけだから。何があってもそれだけは変わらない。
誓い合って、最後の逢瀬を重ねて別れてゆく二人。
東軍の大将の家康は政宗の昔からの友人。密かに政宗のことを思い続ける家康は、政宗と幸村が密かに子を成す仲であることは知らないけれど、疑ってはいる。独り身のはずの政宗が生んだ子供。時を同じくして突如現れた真田の跡継ぎ。疑うには十分な現状。
確証は得られないけれど、どちらにしろ幸村が政宗の特別な存在であることは疑いようがない。
嫉妬も加わって、合戦の際に幸村を、政宗の目の前で殺す家康。
幸村を失ったショックに激しく心乱れる政宗。せめて真田の家を存続させてほしい、と懇願する政宗に、家康は条件を出す。
『わしはおまえのことが好きだ、政宗。おまえがわしの妻となってくれるのならその願い聞き入れよう』
幸村以外の男に肌を許すなど冗談ではない。だが断れば真田の家は、幸村と政宗の間に生まれたあの子供は、どうなる。
『…わかった』
苦渋の決断を下す政宗。その日のうちに家康に抱かれ、既成事実を作られる。祝言を挙げるのはこの大戦の後処理が終わってから。
(幸村…ごめん)
愛した男を裏切ることがつらくて笑えなくなる政宗。
祝言を控えたある日、心労がたたってか倒れる政宗。そして妊娠が発覚。
祝言こそ挙げていないもののすでに幾度も政宗を抱いている家康は自分の子だ、と喜ぶ。
密かに青ざめる政宗。愛していない男の子を生むかもしれない事実に耐えられない。部屋に戻って一人で泣きじゃくる。しかしそこで気づく。
最後に幸村と会ったのは。そして愛されたのは。
あの運命をわけた合戦の三日前。互いに時間のない中、許されないと知りながらも密かに逢瀬を重ね、最後の愛を誓い合った。
(…もしかしたら)
これは、家康ではなく幸村の子かもしれない。いや、きっとそうだ。そうに違いない。
祈りにも似た気持ちでそれを願い、気を取り直して気を強く持ち直す政宗。
家康のことはきらいではない。天下人としての器はあると思う。友人としても、…男としても、申し分のない男だ。しかし政宗は今でも幸村を愛している。だから、家康がひたむきに政宗を愛してくれていてもそれに応えることはできない。
憎めない愛嬌のある男。けれど、政宗の最愛の人を殺した男。
もし、この腹の子が幸村の子なのだとしたら。
家康は自分のではない子を愛し育て、そして自分のあとを継がせることになる。
幸村と政宗の子が、天下人になる。
それは、幸村を殺した家康への復讐になるかもしれない。
生まれた子供は政宗にそっくりな顔立ちの男の子だった。ただ、わずかにその目元だけが幸村に似ていると政宗は思った。家康と幸村は大きくてまっすぐな目が少しだけ似ている。周りは目元が家康に似ている、と言ったが政宗だけはそれが幸村の子だと確信していた。
すくすくと育つ息子。成長してもやはり政宗似なのでまわりは怪しまない。その後も、政宗は今度は間違いなく家康の子である娘と息子を一人ずつ生む。
ひたむきに政宗だけを愛し続ける家康に、秘密を抱え続けるのが苦しくなる政宗。あの日からどれだけの時間が過ぎただろう。記憶の幸村はまだ若いあの日のままなのに、自分ひとりでずいぶん歳をとってしまった。もう、苦しい。
家康が政宗を手に入れる方法は確かに卑怯だった。けれど、それからずっと家康は政宗を愛し、尊重し、守り続けた。幸村を愛する反面、家康に傾こうとする心も止められなかった。
将軍、天下人の地位を息子に譲って自分は将軍の父、という立場で息子を支えていこうと思う。
そう告げる家康に愕然とする政宗。家康がその地位を譲ろうとしている息子は、政宗の子ではあるが家康の子ではない。
幸村の子を育てさせ、天下人にさせる。家康が困難の末に手に入れた地位を家康が殺した男の子に譲り渡す。そうすることで政宗は愛した男を奪われた復讐を果たすはずだった。
でも…
『家康、あいつは…』
『何もいうな。政宗。あいつはわしとおまえの息子だ。そうだろう?』
耐え切れず、真実を告げようとする政宗に穏やかに微笑み首を振る家康。
それだけで、政宗は事実を知った。家康が、真実を知りながらも政宗のために何も知らないふりをしてくれていたこと。自分の子ではないのだと知りながらも愛し慈しみ、そして自分のすべてを譲り渡そうとしていること。
家康は、政宗が思うよりもずっと大きな男だった。すべてを知りながらも受け入れ、許そうとする家康に、政宗は泣きじゃくった。
一緒に過ごすうちに政宗はずいぶんと家康に心を許すようにはなっていたが、それでも根っこのところで頑なに拒み続ける心がどこかにあった。家康を恨む気持ちとだましている罪悪感で、あの日からずっと政宗は心から笑うことも、泣くこともできなった。
『ずいぶん久しぶりに本当のおまえに会えた気がする』
啼き続ける政宗を抱きしめて嬉しそうに笑う家康。
『ありがとう…』
『俺の一番は、今でもあいつなんだ。でも、…俺は……』
(ごめん、幸村。今でもおまえを愛してる。でも…)
『でも、俺は…おまえも、………愛してる』
生まれたのは双子。一人は真田の跡継ぎに、もう一人は伊達の跡継ぎに。
幸村と政宗はいわゆる内縁の夫婦。表立ってその中を公表することはできない。また、家族四人、一緒に暮らすことはできない。
けれど、二人は幸福だった。一緒にいることはできなくても心はつながっていると知っていたから。
天下を分けるおおいくさ。
敵味方に分かれた幸村と政宗。
たとえ殺しあう立場になったとしても、すきなのは一生その人だけだから。何があってもそれだけは変わらない。
誓い合って、最後の逢瀬を重ねて別れてゆく二人。
東軍の大将の家康は政宗の昔からの友人。密かに政宗のことを思い続ける家康は、政宗と幸村が密かに子を成す仲であることは知らないけれど、疑ってはいる。独り身のはずの政宗が生んだ子供。時を同じくして突如現れた真田の跡継ぎ。疑うには十分な現状。
確証は得られないけれど、どちらにしろ幸村が政宗の特別な存在であることは疑いようがない。
嫉妬も加わって、合戦の際に幸村を、政宗の目の前で殺す家康。
幸村を失ったショックに激しく心乱れる政宗。せめて真田の家を存続させてほしい、と懇願する政宗に、家康は条件を出す。
『わしはおまえのことが好きだ、政宗。おまえがわしの妻となってくれるのならその願い聞き入れよう』
幸村以外の男に肌を許すなど冗談ではない。だが断れば真田の家は、幸村と政宗の間に生まれたあの子供は、どうなる。
『…わかった』
苦渋の決断を下す政宗。その日のうちに家康に抱かれ、既成事実を作られる。祝言を挙げるのはこの大戦の後処理が終わってから。
(幸村…ごめん)
愛した男を裏切ることがつらくて笑えなくなる政宗。
祝言を控えたある日、心労がたたってか倒れる政宗。そして妊娠が発覚。
祝言こそ挙げていないもののすでに幾度も政宗を抱いている家康は自分の子だ、と喜ぶ。
密かに青ざめる政宗。愛していない男の子を生むかもしれない事実に耐えられない。部屋に戻って一人で泣きじゃくる。しかしそこで気づく。
最後に幸村と会ったのは。そして愛されたのは。
あの運命をわけた合戦の三日前。互いに時間のない中、許されないと知りながらも密かに逢瀬を重ね、最後の愛を誓い合った。
(…もしかしたら)
これは、家康ではなく幸村の子かもしれない。いや、きっとそうだ。そうに違いない。
祈りにも似た気持ちでそれを願い、気を取り直して気を強く持ち直す政宗。
家康のことはきらいではない。天下人としての器はあると思う。友人としても、…男としても、申し分のない男だ。しかし政宗は今でも幸村を愛している。だから、家康がひたむきに政宗を愛してくれていてもそれに応えることはできない。
憎めない愛嬌のある男。けれど、政宗の最愛の人を殺した男。
もし、この腹の子が幸村の子なのだとしたら。
家康は自分のではない子を愛し育て、そして自分のあとを継がせることになる。
幸村と政宗の子が、天下人になる。
それは、幸村を殺した家康への復讐になるかもしれない。
生まれた子供は政宗にそっくりな顔立ちの男の子だった。ただ、わずかにその目元だけが幸村に似ていると政宗は思った。家康と幸村は大きくてまっすぐな目が少しだけ似ている。周りは目元が家康に似ている、と言ったが政宗だけはそれが幸村の子だと確信していた。
すくすくと育つ息子。成長してもやはり政宗似なのでまわりは怪しまない。その後も、政宗は今度は間違いなく家康の子である娘と息子を一人ずつ生む。
ひたむきに政宗だけを愛し続ける家康に、秘密を抱え続けるのが苦しくなる政宗。あの日からどれだけの時間が過ぎただろう。記憶の幸村はまだ若いあの日のままなのに、自分ひとりでずいぶん歳をとってしまった。もう、苦しい。
家康が政宗を手に入れる方法は確かに卑怯だった。けれど、それからずっと家康は政宗を愛し、尊重し、守り続けた。幸村を愛する反面、家康に傾こうとする心も止められなかった。
将軍、天下人の地位を息子に譲って自分は将軍の父、という立場で息子を支えていこうと思う。
そう告げる家康に愕然とする政宗。家康がその地位を譲ろうとしている息子は、政宗の子ではあるが家康の子ではない。
幸村の子を育てさせ、天下人にさせる。家康が困難の末に手に入れた地位を家康が殺した男の子に譲り渡す。そうすることで政宗は愛した男を奪われた復讐を果たすはずだった。
でも…
『家康、あいつは…』
『何もいうな。政宗。あいつはわしとおまえの息子だ。そうだろう?』
耐え切れず、真実を告げようとする政宗に穏やかに微笑み首を振る家康。
それだけで、政宗は事実を知った。家康が、真実を知りながらも政宗のために何も知らないふりをしてくれていたこと。自分の子ではないのだと知りながらも愛し慈しみ、そして自分のすべてを譲り渡そうとしていること。
家康は、政宗が思うよりもずっと大きな男だった。すべてを知りながらも受け入れ、許そうとする家康に、政宗は泣きじゃくった。
一緒に過ごすうちに政宗はずいぶんと家康に心を許すようにはなっていたが、それでも根っこのところで頑なに拒み続ける心がどこかにあった。家康を恨む気持ちとだましている罪悪感で、あの日からずっと政宗は心から笑うことも、泣くこともできなった。
『ずいぶん久しぶりに本当のおまえに会えた気がする』
啼き続ける政宗を抱きしめて嬉しそうに笑う家康。
『ありがとう…』
『俺の一番は、今でもあいつなんだ。でも、…俺は……』
(ごめん、幸村。今でもおまえを愛してる。でも…)
『でも、俺は…おまえも、………愛してる』
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