白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
Mon 18 , 11:26:32
2008/02
最後のキスは
タバコのflavorがした
ニガくてせつない香り
「紅に子どもができた」
その一言で、俺の恋は終わった。
「じゃあ、別れよう」
言ったのは、俺だった。
「だが…」
躊躇うアスマにどうしようもなく泣きたくなった。
「あんた、父親になるんだろ?だったら…俺は邪魔なだけだ。男の愛人なんて、自分のガキにどうやって説明するんだよ。この狭い里の中で隠しておけるわけがないだろう」
「…」
「別れても…別に、何が変わるわけでもない。ただ、キスとセックスがなくなるだけだ」
「…」
自分が冷静に何かを言っているのを聞きながら、俺はすぐに逃げ出して泣きたいと考えていた。
「シカマル」
伸ばされた手にびくりと震える。
「…んだよ」
「すまない」
目尻に指をそえられて初めて自分が泣いていたことを知る。
「…謝んな」
「ああ」
「バカヤロウ」
「そうだな」
優しい声。
俺を包む両の腕。
愛しい。
別れたくない。
まだ、こんなにも好きだ。
でも、これ以上“恋人”でいることはできない。俺は紅サンとあんたを共有するつもりはない。今までだって、あんたと紅サンが付き合っていることは知っていたけれど、俺といるときはあんたは俺のものだった。
だけど、これからは違うんだろう?
結婚してしまったら、あんたはもう二度と俺だけのあんたにはなってくれないんだろう?
そんなの、いやだ。
一瞬の夢でもいいから、俺はあんたの全部がほしいんだ。
「愛してる」
多分、初めて言った言葉。驚いて息をのむあんたが愛しい。
「だから、別れてくれ」
あんたが俺に未練があることはわかってる。あんただって、俺があんたに未練があることはわかっているだろ。
だから、引き止めるな。
あんたが強くひきとめるのなら、決意が揺らぐから。
でも、それじゃ違うんだ。
“恋人”じゃなく、それでも“特別”な存在としてそばにいたい。
それが、俺の望み。
わかってくれ。
「…シカマル」
強く強く抱きしめられる。
アスマはでかいから、俺はすっぽりと腕の中に包まれてしまって、互いに顔が見えない。
見えなくても、どんな顔をしているのかわかってしまうから余計に切ない。
「おまえを、愛してる」
「…」
「だが、それと同じくらい紅のことも愛している」
「…ずるいな」
「ああ。だが…ずるいことを承知で、もうひとつ言わせてくれ」
「…」
「俺が紅を愛そうとも、おまえが誰を愛そうとも、俺の一番の“特別”はお前だ」
「………やっぱり、ずりぃ…」
たまらなくなって、俺はアスマの腕の中で泣いた。
きっと、ここで泣くのはこれが最後だ。
「…じゃあ」
「ああ」
「明日からは、昔みたいに師弟にもどろう」
「ああ」
どちらからともなく唇をよせる。
さよならのためのキス。
You are always gonna be my love
いつか誰かとまた恋に落ちても
I'll remember to love
You taught me how
You are always gonna be the one
今はまだ悲しい love song
新しい歌 うたえるまで
タバコのflavorがした
ニガくてせつない香り
「紅に子どもができた」
その一言で、俺の恋は終わった。
「じゃあ、別れよう」
言ったのは、俺だった。
「だが…」
躊躇うアスマにどうしようもなく泣きたくなった。
「あんた、父親になるんだろ?だったら…俺は邪魔なだけだ。男の愛人なんて、自分のガキにどうやって説明するんだよ。この狭い里の中で隠しておけるわけがないだろう」
「…」
「別れても…別に、何が変わるわけでもない。ただ、キスとセックスがなくなるだけだ」
「…」
自分が冷静に何かを言っているのを聞きながら、俺はすぐに逃げ出して泣きたいと考えていた。
「シカマル」
伸ばされた手にびくりと震える。
「…んだよ」
「すまない」
目尻に指をそえられて初めて自分が泣いていたことを知る。
「…謝んな」
「ああ」
「バカヤロウ」
「そうだな」
優しい声。
俺を包む両の腕。
愛しい。
別れたくない。
まだ、こんなにも好きだ。
でも、これ以上“恋人”でいることはできない。俺は紅サンとあんたを共有するつもりはない。今までだって、あんたと紅サンが付き合っていることは知っていたけれど、俺といるときはあんたは俺のものだった。
だけど、これからは違うんだろう?
結婚してしまったら、あんたはもう二度と俺だけのあんたにはなってくれないんだろう?
そんなの、いやだ。
一瞬の夢でもいいから、俺はあんたの全部がほしいんだ。
「愛してる」
多分、初めて言った言葉。驚いて息をのむあんたが愛しい。
「だから、別れてくれ」
あんたが俺に未練があることはわかってる。あんただって、俺があんたに未練があることはわかっているだろ。
だから、引き止めるな。
あんたが強くひきとめるのなら、決意が揺らぐから。
でも、それじゃ違うんだ。
“恋人”じゃなく、それでも“特別”な存在としてそばにいたい。
それが、俺の望み。
わかってくれ。
「…シカマル」
強く強く抱きしめられる。
アスマはでかいから、俺はすっぽりと腕の中に包まれてしまって、互いに顔が見えない。
見えなくても、どんな顔をしているのかわかってしまうから余計に切ない。
「おまえを、愛してる」
「…」
「だが、それと同じくらい紅のことも愛している」
「…ずるいな」
「ああ。だが…ずるいことを承知で、もうひとつ言わせてくれ」
「…」
「俺が紅を愛そうとも、おまえが誰を愛そうとも、俺の一番の“特別”はお前だ」
「………やっぱり、ずりぃ…」
たまらなくなって、俺はアスマの腕の中で泣いた。
きっと、ここで泣くのはこれが最後だ。
「…じゃあ」
「ああ」
「明日からは、昔みたいに師弟にもどろう」
「ああ」
どちらからともなく唇をよせる。
さよならのためのキス。
You are always gonna be my love
いつか誰かとまた恋に落ちても
I'll remember to love
You taught me how
You are always gonna be the one
今はまだ悲しい love song
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更新はまったり遅いですが、徒然なるままに日記やら突発でSSやら書いていく所存ですのでどうぞヨロシク。
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