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白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
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Thu 14 , 01:10:54
2008/02
甘い甘いチョコレート。
お菓子会社の陰謀になんてのってやらない。


「じゃあ、これはなんなんだ」
机の上におかれたチョコの箱にため息をつきながら突っ込みを入れると、すねたような顔をしてふいとそっぽを向かれた。
「別に。…バレンタインだからじゃない。俺がチョコ食べたいから買ってきただけ」
「一人で食べるには多くないか?」
「…」
1つ、2つ、3つ、4つ、5つ。
一人で5箱も食べるのか?(いや、こいつなら食べてしまいそうではあるが)
呆れた視線を送る俺を無視して1つめの箱をもそもそと開ける姿にちょっとむっとする。箱の中にはおいしそうなトリュフ。
確かにおいしそうだし食べてみたいとも思うが、それがこの時期に男がチョコを買う理由たるに十分かと言われれば首を振るだろう。その上、こいつはプライドが高い。チョコが食べたいというだけで女性たちの好奇の目にさらされるとはとうてい思えない。
「…」
つらつらと考えながら恋人を眺めていると、白い指でひょいとつまんでぽいと口の中に放り込む瞬間に見えた赤い舌に思わず欲情しそうになった。
「おいしい」
かすかに微笑む姿に押し倒したくなる。
どうしたもんか、と思っていたら2つめのチョコをつまんだ白い指が目の前に差し出された。
「どうした」
「……………食いたかったら、食ってもいいぞ」
そっけない様子を装ってはいるが真っ赤な顔。もとが白いだけに余計に目立つ。
(これは、我慢しろというほうがムリだろう)
指ごとチョコを口に含んで、チョコと一緒に指をねっとりと情事の時のようになめてやると、さらに顔に朱が走る。
「お、おいっ」
慌てたところでもう遅い。
こんなにかわいいことをするおまえが悪い。
チョコよりもおいしそうなおまえが悪い。
「覚悟しろよ」

欲望の命じるままに、俺は恋人を押し倒した。
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