白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
Sun 10 , 23:23:28
2008/08
反抗中のモニターちゃんを置き去りにして、実家に帰って参りました。
そして、高校時代の友人と会ってきました。うん、変わってなくてうれしいよ!それぞれに、今も楽しそうでよかったです。
で、今、ハリポタ最終巻の上を読み終えたところなわけですが…私、実は前の巻読んでないんですよね。まあ、ハリポタ好きな友達にネタバレはされてるんですけど。
ここでネタバレをするつもりはないので細かいことは書きませんが、シリウスという名が出てくるたびにドキドキしている私は末期だと思いました。
だってシリウス、いとしいよ、シリウス!
そして、高校時代の友人と会ってきました。うん、変わってなくてうれしいよ!それぞれに、今も楽しそうでよかったです。
で、今、ハリポタ最終巻の上を読み終えたところなわけですが…私、実は前の巻読んでないんですよね。まあ、ハリポタ好きな友達にネタバレはされてるんですけど。
ここでネタバレをするつもりはないので細かいことは書きませんが、シリウスという名が出てくるたびにドキドキしている私は末期だと思いました。
だってシリウス、いとしいよ、シリウス!
PR
Wed 06 , 13:55:58
2008/08
モニターが反抗期なんです。
つきません。
つまり、パソコンが使えません。どうしよう!
私は家電にツンデレなんて求めていないんです。というか、むしろツンしかないよ、今の状態は!
書きたいネタはたくさんあるのにパソコンが使えないおかげでノートに書きなぐっている状況です。あーもう、ひどいよ!
しかも、今月はずっと忙しいので修理してもらうにも私がむしろあいていなくて呼べないのですよ…。
ちなみに、筆頭のお誕生日は忘れていたわけではないのです。
ただ、パソコンがつかなかったためにお祝いができなかっただけなのです…。
というわけで、モニターが直ったらお誕生日の日からスタートする予定だった「きみはペット」のダブルパロの連載をスタートしたいです(予定はあくまで未定)。
スミレちゃん→こじゅうろう
モモ→筆頭
こう書くとアレな感じですが、要するに政宗様を拾ってペットにする小十郎のハートフルラブストーリー(?)を書きたいわけです。
パソコンが使えないと、することがないため寝るのが早いということに気づきました。最近、10時に布団に入っています(まあ、そこから落書きしたり携帯サイト見たりしてるのですが)
書きたいもの
・サナダテ(後輩×先輩)
・チカダテ(戦国、元親ストーリED後/現代、先輩×後輩)
・こじゅまさ(きみ/は/ペッ/トのパロ)
パラレルが書きたいのです。
つきません。
つまり、パソコンが使えません。どうしよう!
私は家電にツンデレなんて求めていないんです。というか、むしろツンしかないよ、今の状態は!
書きたいネタはたくさんあるのにパソコンが使えないおかげでノートに書きなぐっている状況です。あーもう、ひどいよ!
しかも、今月はずっと忙しいので修理してもらうにも私がむしろあいていなくて呼べないのですよ…。
ちなみに、筆頭のお誕生日は忘れていたわけではないのです。
ただ、パソコンがつかなかったためにお祝いができなかっただけなのです…。
というわけで、モニターが直ったらお誕生日の日からスタートする予定だった「きみはペット」のダブルパロの連載をスタートしたいです(予定はあくまで未定)。
スミレちゃん→こじゅうろう
モモ→筆頭
こう書くとアレな感じですが、要するに政宗様を拾ってペットにする小十郎のハートフルラブストーリー(?)を書きたいわけです。
パソコンが使えないと、することがないため寝るのが早いということに気づきました。最近、10時に布団に入っています(まあ、そこから落書きしたり携帯サイト見たりしてるのですが)
書きたいもの
・サナダテ(後輩×先輩)
・チカダテ(戦国、元親ストーリED後/現代、先輩×後輩)
・こじゅまさ(きみ/は/ペッ/トのパロ)
パラレルが書きたいのです。
Mon 28 , 21:39:56
2008/07
テストというものはなぜ存在するのでしょうか。
消滅すればいいのに…。
パラレルが書きたいです。
なんか、やたらと設定が浮かぶ…!
書きたいパラレルその1
ライ/オンハ/ート(by 恩/田陸)みたいに、次々と生まれ変わっては出会うけれど、少しの時間しか一緒にいることができないサナダテ
書きたいパラレルその2
893の跡取り筆頭と、その大学時代の同級生で堅気な元親のチカダテ。
書きたいパラレルその3
893元親とその愛人政宗。元親は政宗に執着してるけど、政宗は元親を愛してない。親の借金のせいで無理やり。
パラレルじゃないけど(ある意味パラレルか?)書きたい話
チカ♀ダテのお話。苦手な方は注意!
以下反転
チカストーリーED後で、無理やり四国につれてかれて側室(正室でもオッケー)にされた政宗の話。
前提として、二人は以前から友人だった。
気のあう友人だと思っていた元親が突然攻め込んできたこともショックだし、目の前で小十郎を殺されたことも耐えられない。
元親を怨むし憎むんだけど、奥州を盾にとられれば逆らえない。
手篭めにされて、プライドもずたずたに傷つけられて、死にたいと願い続ける政宗。そんな政宗を、無理やりに奪うことでしか手に入れることができなかった元親。傷つけてでも、欲しかった。政宗が決して奥州を捨てられないことを知っていたから、この方法しか元親にはなかった。
心を閉ざす政宗。どこまでも頑なに元親を拒む政宗に焦れて傷つきながらも、政宗が帰りたいと願っていることを知っていても、手放すことなんてできない。
無理やりに政宗を抱いたとしても、その手がとてもやさしいことを、元親がとても優しい男だということを知ってしまっている政宗は、もともと元親に好意のようなものを抱いていたこともあり、憎み続けることもできない。それでも、許すこともできないまま、男としての元親にひかれていき、精神的に追い詰められていく…。
っていう感じの話が書きたいです。むしろ読みたい。誰か書いてください!
消滅すればいいのに…。
パラレルが書きたいです。
なんか、やたらと設定が浮かぶ…!
書きたいパラレルその1
ライ/オンハ/ート(by 恩/田陸)みたいに、次々と生まれ変わっては出会うけれど、少しの時間しか一緒にいることができないサナダテ
書きたいパラレルその2
893の跡取り筆頭と、その大学時代の同級生で堅気な元親のチカダテ。
書きたいパラレルその3
893元親とその愛人政宗。元親は政宗に執着してるけど、政宗は元親を愛してない。親の借金のせいで無理やり。
パラレルじゃないけど(ある意味パラレルか?)書きたい話
チカ♀ダテのお話。苦手な方は注意!
以下反転
チカストーリーED後で、無理やり四国につれてかれて側室(正室でもオッケー)にされた政宗の話。
前提として、二人は以前から友人だった。
気のあう友人だと思っていた元親が突然攻め込んできたこともショックだし、目の前で小十郎を殺されたことも耐えられない。
元親を怨むし憎むんだけど、奥州を盾にとられれば逆らえない。
手篭めにされて、プライドもずたずたに傷つけられて、死にたいと願い続ける政宗。そんな政宗を、無理やりに奪うことでしか手に入れることができなかった元親。傷つけてでも、欲しかった。政宗が決して奥州を捨てられないことを知っていたから、この方法しか元親にはなかった。
心を閉ざす政宗。どこまでも頑なに元親を拒む政宗に焦れて傷つきながらも、政宗が帰りたいと願っていることを知っていても、手放すことなんてできない。
無理やりに政宗を抱いたとしても、その手がとてもやさしいことを、元親がとても優しい男だということを知ってしまっている政宗は、もともと元親に好意のようなものを抱いていたこともあり、憎み続けることもできない。それでも、許すこともできないまま、男としての元親にひかれていき、精神的に追い詰められていく…。
っていう感じの話が書きたいです。むしろ読みたい。誰か書いてください!
Sun 27 , 13:13:46
2008/07
カウンターの調子がおかしかったようです。
多分、これで大丈夫だと思うのですが。
ここ数日の日ごとのアクセス数がわからなくなってしまいました…。
多分、これで大丈夫だと思うのですが。
ここ数日の日ごとのアクセス数がわからなくなってしまいました…。
Sat 26 , 23:00:48
2008/07
うちのエアコン、壊れていたのですよ。
使えないわけではなかったけれど、それに近い状態ではありました。朝の時点ですでに38度ある部屋でエアコンが使えないって、どんな拷問…。
ですが、ついに!
今日、業者の方に来てもらって、新しいものに取り替えてもらいました!!!
エアコンって、すばらしい文明の利器ですね。
感動のあまり実家に電話してしまいましたよ!
というわけで、部屋も涼しくなったし…テスト勉強をせねば…。
使えないわけではなかったけれど、それに近い状態ではありました。朝の時点ですでに38度ある部屋でエアコンが使えないって、どんな拷問…。
ですが、ついに!
今日、業者の方に来てもらって、新しいものに取り替えてもらいました!!!
エアコンって、すばらしい文明の利器ですね。
感動のあまり実家に電話してしまいましたよ!
というわけで、部屋も涼しくなったし…テスト勉強をせねば…。
Thu 24 , 19:44:09
2008/07
というのも、テスト前なのでござりまする。
テストと、レポートと。
なかなかに多忙。
されど部屋は暑し。
どうしたもんですかね。
そして、やっぱりテスト前に限って遊びたくなるし部屋の掃除したくなるし、文章を書きたくなるのですよ。
あー、困った困った。
テストと、レポートと。
なかなかに多忙。
されど部屋は暑し。
どうしたもんですかね。
そして、やっぱりテスト前に限って遊びたくなるし部屋の掃除したくなるし、文章を書きたくなるのですよ。
あー、困った困った。
Tue 22 , 09:07:37
2008/07
暑いです。ゆだります。腐ります。
というわけで、チカダテで時/をか/ける少/女ダブルパロ、もうちょっといってみようと思います。暑さに浮かれた頭で書くものなんて、ろくなものではないのです。
書いてる人だけが楽しいお馬鹿な妄想です。
scine4
「元親から、何も聞いていないの?」
勝手な憶測ばかりが飛び交う教室を飛び出して、グラウンド横の指定席で二人、並んで座った。
いつもならいるはずのもう一人がいない。左隣の風通しがいいことが、やたら悲しくて寂しかった。
「…」
無言で首を横に振ると、慶次が少しだけ眉をひそめた。
「俺…はともかく、政宗には一言くらい言ってくと思ってた」
「…なんで」
「あいつ、政宗のことが好きだったからね」
びくり、と身体が震えた。
付き合おう、と言われた何度も繰り返して否定した過去を思い出したからだ。
今だったら。
今だったら、決して否定しないのに。拒まないのに。あの手を、とるのに。
「…そんなこと、言ってたのか」
「言わないよ。でも、見てればわかる」
「俺は…知らなかった」
「政宗はそういうの苦手だからね。だから、元親も言えなかったんじゃないかな」
「…」
空はいやになるほど青くて、白い雲がきれいで、俺はたまらなくなって慶次をその場に残して走り出した。
「政宗っ!?」
驚き慌てた慶次の声が聞こえたけれど、聞こえないふりをしてただひたすらに走った。
scine5
誰もいない屋上。
青い空に少しだけ近づける場所。
3人で、時に2人きりで、授業をさぼってくだらない話をして一緒に昼寝をした場所。
「ぅ…」
近くにいすぎたから。
だから、わからなかった。
大切な存在。
「うぁあ…っ、…っく、ひぅ…っく」
なあ、どこにいるんだ。
帰ってこいよ。
俺はまだ、おまえのそばにいたいんだ。
おまえが、必要なんだ。
大声で泣いた。
青く澄んだ空に、俺の鳴き声は吸い込まれて。
誰にも、届かない。
というわけで、チカダテで時/をか/ける少/女ダブルパロ、もうちょっといってみようと思います。暑さに浮かれた頭で書くものなんて、ろくなものではないのです。
書いてる人だけが楽しいお馬鹿な妄想です。
scine4
「元親から、何も聞いていないの?」
勝手な憶測ばかりが飛び交う教室を飛び出して、グラウンド横の指定席で二人、並んで座った。
いつもならいるはずのもう一人がいない。左隣の風通しがいいことが、やたら悲しくて寂しかった。
「…」
無言で首を横に振ると、慶次が少しだけ眉をひそめた。
「俺…はともかく、政宗には一言くらい言ってくと思ってた」
「…なんで」
「あいつ、政宗のことが好きだったからね」
びくり、と身体が震えた。
付き合おう、と言われた何度も繰り返して否定した過去を思い出したからだ。
今だったら。
今だったら、決して否定しないのに。拒まないのに。あの手を、とるのに。
「…そんなこと、言ってたのか」
「言わないよ。でも、見てればわかる」
「俺は…知らなかった」
「政宗はそういうの苦手だからね。だから、元親も言えなかったんじゃないかな」
「…」
空はいやになるほど青くて、白い雲がきれいで、俺はたまらなくなって慶次をその場に残して走り出した。
「政宗っ!?」
驚き慌てた慶次の声が聞こえたけれど、聞こえないふりをしてただひたすらに走った。
scine5
誰もいない屋上。
青い空に少しだけ近づける場所。
3人で、時に2人きりで、授業をさぼってくだらない話をして一緒に昼寝をした場所。
「ぅ…」
近くにいすぎたから。
だから、わからなかった。
大切な存在。
「うぁあ…っ、…っく、ひぅ…っく」
なあ、どこにいるんだ。
帰ってこいよ。
俺はまだ、おまえのそばにいたいんだ。
おまえが、必要なんだ。
大声で泣いた。
青く澄んだ空に、俺の鳴き声は吸い込まれて。
誰にも、届かない。
Sat 19 , 23:50:09
2008/07
時/をか/ける少/女見ました。
そして、いつものごとく私の悪い癖…つまり、なんでもダテ受けにしてダブルパロをしたくなるという症状がまたしても現れました。
というわけで、チカダテでlet's妄想!
あ、時/をか/ける少/女のネタバレを含むかもしれませぬのでご注意あれ。
あ、ちなみにnot 女体です。
千昭→元親 真琴→政宗 (光隆→慶次)
舞台はどっかの港町でいいんじゃないかな、相手は元親だし。
で、元親が過去に戻ってでも見たかったのは、絵じゃなくて「船」と「青い海」でいいと思う。
Scine1
「どうしても、見たいモノがあったんだ」
二人だけの世界で、元親は遠くを見るようにそう言った。
今、元親と政宗以外のものはすべて時間が止まっている。
足を踏み出したままの女性。自転車にペダルをかけたままとまったままの少年。羽を広げたトンボ。羽ばたこうとした瞬間の鳥。
音もなく、色もない。
唯一色を持った存在―元親を、政宗は必死に追いかける。
「何だよ、それ」
「船が見たかった」
「…船?」
「ああ、知ってるだろ。もうすぐ、ここの港に寄港する帆船」
「…」
「俺の時代には、もう帆船なんてひとつも無い。絵や写真でしか見れないんだ。でも、俺はそいつが…帆船が、好きなんだ。そいつに乗って、海を…そうだ、俺は海が青いということも、絵や写真の中でしか知らなくて、そんなのありえないって思ってた…帆船で、海をわたって、いろんなところに行ってみたいと思ってた。それができなくても、一度でいいから、帆船を見たかったんだ」
「…海は、青くないのか?」
「ああ。海は、赤い」
「赤?」
「血と、毒ガスの色だ」
「…」
「なんで海が青いのか知ってるか」
「空の青を映すからだろ」
「ああ。…俺の時代の空は、青くなんて無い。青い空だって、俺はこの時代にくるまで見たことがなかった。そんなものはありえない、って思ってたぜ」
「…」
「初めて青い空を見て、白い雲を見て、青く光る波を見たとき、俺は感動した。だが、それ以上に…」
ふと真顔になった元親が俺をじっと見る。俺と対の眼帯の、たったひとつのまっすぐな瞳に居心地が悪くて身じろぐと、ふと微笑んで元親は空を見上げた。
「なんだよ」
「いや、やめておこう」
「…余計気になるだろ」
元親の腕をつかもうとするが、するりと逃げられた。
空ぶった手が悲しくて、もう一度手を伸ばそうとするがかわされる。
「俺、明日には姿を消すぜ」
「…なんだよ、それ」
「本当は、誰にも知られちゃいけなかったんだ」
「俺、誰にも言わねえよ」
「もっと早く帰るつもりだったんだけどよ…」
「絶対に、誰にも言わねえから!」
「おまえらと…おまえといるのが、あんまり楽しくってさ。気がついたら…もう、夏だ」
「元親!」
止まった人たちの間をするすると元親は進んでいく。
「一緒に、夏祭り行くって約束したじゃねぇか!」
「悪ぃ」
声のするほうに必死に顔を向けるけれど、見つけられない。
あのきれいな銀の髪が、見えない。
「ナイターも見に行くって!」
「申し訳ねぇ」
どこだ、どこに行った。
「元親!」
「じゃあな」
後ろで声がした。
「元親…チカ!」
急いで振り返るが、人ごみの向こうから右手がひらひらと手を振っている様子しか見えなかった。
Scine2
「あんたの時代にも、青い空と海と、あとあんたの好きな帆船が残ってるようにがんばるから」
「頼むわ」
「だから…」
何と言えばいいのかわからなかった。
俺は、元親がどれほど先の未来にいる人間なのかも知らないのだ。
それに、たかが俺一人に何ができるだろう?
何の意味も、無いかもしれない。
俺がどれほどがんばっても、何も変わらないかもしれない。
それでも、俺は、何かをしたかった。
この男のために。
「政宗」
元親が、ゆっくり立ち上がる。
制服についた草を手で払い、空を見上げる。
「…元親」
俺も同じように立ち上がり、それから同じように空を見上げた。
「この青い空が、好きだ」
「うん」
「あの青い海が、好きだ」
「うん」
「見れて、よかった」
「うん」
「本物の帆船は見れなかったけど」
「うん」
「でも、おまえらと一緒にたくさん野球してよ」
「うん」
「楽しかった」
「うん」
「もっと早く帰らなきゃいけなかったのに、気がつけば…もう、夏だ。あんまり楽しかったから、つい先延ばしにしちまった」
元親の視線がゆっくりと下がっていき、俺の顔でとまった。
俺も同じように、元親を見る。
「政宗」
「…なんだよ」
きれいな銀の髪。まっすぐなたった一つの瞳。吸い込まれそうだ。
「おまえ…」
「…」
「もっと、気をつけろよ」
「なんだよ、それ!」
「そそっかしいっつーか、危ねぇんだよ、おまえ」
「うるせぇ!」
「もっと周りを良く見ろ、注意力が足りねえぞ」
「最後だっつーのに、それかよ!」
「っんだよ、心配してやってるっつーのに」
「はいはい、わかったわかった。もう行けよ、自分の時代に帰っちまえ!」
俺は今、ちゃんと笑えているだろうか。
本当は、帰らないで欲しい。
自覚したばかりの想いはここにあって、今ならまだこの男に手が届いて、きっとこの男の中にも俺と同じ想いがある。
「ああ」
「さっさと、帰れ」
それでも、俺はこいつを引き止めてはいけない。
時代が、違うのだ。
ここは、こいつが本来いるべきところじゃない。
「ああ」
「…じゃあな」
別れの言葉。
できるだけそっけなく、いつもと同じように。
涙なんてみせたりしない。笑っててやるよ。
「じゃあな」
「もう行けよ」
別れの言葉を吐きながらも動こうとしない元親に焦れて、背中を押しやる。
「…」
そのまま、しぶしぶと歩き出した元親をほんの少しだけ見送って、すぐに踵を返して正反対の方向に歩き出す。
たまらなくなって、どうしても我慢できなくて、振り返った。
そこにはもう、元親はいない。
「…っく、…ふ、…ぅ、あ…」
歯を食いしばってもこぼれてくるこれはなんだ。
どれほどきつく目をつぶっても流れてくるこれはなんだ。
「ぅああぁ、ん…ひっく、…うあぁ、…、ん」
元親。
元親。
元親。
行かないで。
俺を一人にしないで。
そばにいて。
口に出せない我侭が頭の中で空回りする。
もう二度と会えないのか。
胸が張り裂けそうに悲しい。
いつのまに、こんなに好きになっていたんだ。
元親。
その瞬間。
ぎゅ、と。
背後から抱きしめられ、驚くまもなく体を反転させられた。
「え…」
気がつけば、強引に抱き寄せられて。
「政宗」
唇が、重なっていた。
何が起こっているのか理解する前にそれは離れ、きつく抱きしめられる。
「未来で、待ってるから」
「…っ、うん」
「…」
「すぐに、会いに行く」
「ああ」
「走って、行くから」
「ああ」
もう一度視線を絡めて、触れるだけの口付けをして。
元親は、俺を放して走っていった。
遠く遠く、今の俺には届かない未来に。
scine3
「なあ、慶次」
「んー?」
「俺、やりたいこと決まったぜ」
「マジかよ!」
「マジだ」
「なになに、教えてよ!」
「ヤダね!」
力いっぱい、ボールを投げる。
「ケチ!」
フルスイング。
ボールは天高く飛んでいく。
あいつの大好きな、青い空へ。
「ま、いつか、な」
生きようと思った。
もっと、前向きに。
前を向いて、生きようと思った。
元親が楽しかったと言ったように、俺にとっても3人で過ごす時間は、あいつがいた時間は、とても楽しかった。
楽しすぎて、きっと、俺は現実から目をそむけていた。
元親が自分の時代へ戻ったように、俺も現実の世界に戻らなければいけない。
慶次はあいかわらずそばにいるけれど、卒業してしまえば世界中を放浪しに行ってしまう。そして、元親はここにいない。
モラトリアムは、もう終わりを告げる。
やらなければいけないことはたくさんある。
俺は手始めに、新しく自分の世界を作るために古い世界を壊すことにした。
この夏休み、仙台の実家に戻って母親と正面から対決しようと思う。
正直なところを言えば逃げてしまいたいし、未だに俺はあの人が恐い。
でも、いつか来るかもしれない未来に、元親とちゃんと正面から向き合える自分でありたい。
元親のいる未来がいつのことなのか、俺は知らない。
もしかしたら、それは10年後であるのかもしれないし、100年後なのかもしれない。
もう一度出会った時、俺は80歳くらいの爺さんかもしれない。もしかしたら、会えないまま死んでしまうかもしれない。
それでも。
俺は、元親の待つ未来に会いたいから。
いつ死んでもいい、なんてもう思わない。
ちゃんと、今を生きる。
あいつの待つ、未来に向かって。
そして、いつものごとく私の悪い癖…つまり、なんでもダテ受けにしてダブルパロをしたくなるという症状がまたしても現れました。
というわけで、チカダテでlet's妄想!
あ、時/をか/ける少/女のネタバレを含むかもしれませぬのでご注意あれ。
あ、ちなみにnot 女体です。
千昭→元親 真琴→政宗 (光隆→慶次)
舞台はどっかの港町でいいんじゃないかな、相手は元親だし。
で、元親が過去に戻ってでも見たかったのは、絵じゃなくて「船」と「青い海」でいいと思う。
Scine1
「どうしても、見たいモノがあったんだ」
二人だけの世界で、元親は遠くを見るようにそう言った。
今、元親と政宗以外のものはすべて時間が止まっている。
足を踏み出したままの女性。自転車にペダルをかけたままとまったままの少年。羽を広げたトンボ。羽ばたこうとした瞬間の鳥。
音もなく、色もない。
唯一色を持った存在―元親を、政宗は必死に追いかける。
「何だよ、それ」
「船が見たかった」
「…船?」
「ああ、知ってるだろ。もうすぐ、ここの港に寄港する帆船」
「…」
「俺の時代には、もう帆船なんてひとつも無い。絵や写真でしか見れないんだ。でも、俺はそいつが…帆船が、好きなんだ。そいつに乗って、海を…そうだ、俺は海が青いということも、絵や写真の中でしか知らなくて、そんなのありえないって思ってた…帆船で、海をわたって、いろんなところに行ってみたいと思ってた。それができなくても、一度でいいから、帆船を見たかったんだ」
「…海は、青くないのか?」
「ああ。海は、赤い」
「赤?」
「血と、毒ガスの色だ」
「…」
「なんで海が青いのか知ってるか」
「空の青を映すからだろ」
「ああ。…俺の時代の空は、青くなんて無い。青い空だって、俺はこの時代にくるまで見たことがなかった。そんなものはありえない、って思ってたぜ」
「…」
「初めて青い空を見て、白い雲を見て、青く光る波を見たとき、俺は感動した。だが、それ以上に…」
ふと真顔になった元親が俺をじっと見る。俺と対の眼帯の、たったひとつのまっすぐな瞳に居心地が悪くて身じろぐと、ふと微笑んで元親は空を見上げた。
「なんだよ」
「いや、やめておこう」
「…余計気になるだろ」
元親の腕をつかもうとするが、するりと逃げられた。
空ぶった手が悲しくて、もう一度手を伸ばそうとするがかわされる。
「俺、明日には姿を消すぜ」
「…なんだよ、それ」
「本当は、誰にも知られちゃいけなかったんだ」
「俺、誰にも言わねえよ」
「もっと早く帰るつもりだったんだけどよ…」
「絶対に、誰にも言わねえから!」
「おまえらと…おまえといるのが、あんまり楽しくってさ。気がついたら…もう、夏だ」
「元親!」
止まった人たちの間をするすると元親は進んでいく。
「一緒に、夏祭り行くって約束したじゃねぇか!」
「悪ぃ」
声のするほうに必死に顔を向けるけれど、見つけられない。
あのきれいな銀の髪が、見えない。
「ナイターも見に行くって!」
「申し訳ねぇ」
どこだ、どこに行った。
「元親!」
「じゃあな」
後ろで声がした。
「元親…チカ!」
急いで振り返るが、人ごみの向こうから右手がひらひらと手を振っている様子しか見えなかった。
Scine2
「あんたの時代にも、青い空と海と、あとあんたの好きな帆船が残ってるようにがんばるから」
「頼むわ」
「だから…」
何と言えばいいのかわからなかった。
俺は、元親がどれほど先の未来にいる人間なのかも知らないのだ。
それに、たかが俺一人に何ができるだろう?
何の意味も、無いかもしれない。
俺がどれほどがんばっても、何も変わらないかもしれない。
それでも、俺は、何かをしたかった。
この男のために。
「政宗」
元親が、ゆっくり立ち上がる。
制服についた草を手で払い、空を見上げる。
「…元親」
俺も同じように立ち上がり、それから同じように空を見上げた。
「この青い空が、好きだ」
「うん」
「あの青い海が、好きだ」
「うん」
「見れて、よかった」
「うん」
「本物の帆船は見れなかったけど」
「うん」
「でも、おまえらと一緒にたくさん野球してよ」
「うん」
「楽しかった」
「うん」
「もっと早く帰らなきゃいけなかったのに、気がつけば…もう、夏だ。あんまり楽しかったから、つい先延ばしにしちまった」
元親の視線がゆっくりと下がっていき、俺の顔でとまった。
俺も同じように、元親を見る。
「政宗」
「…なんだよ」
きれいな銀の髪。まっすぐなたった一つの瞳。吸い込まれそうだ。
「おまえ…」
「…」
「もっと、気をつけろよ」
「なんだよ、それ!」
「そそっかしいっつーか、危ねぇんだよ、おまえ」
「うるせぇ!」
「もっと周りを良く見ろ、注意力が足りねえぞ」
「最後だっつーのに、それかよ!」
「っんだよ、心配してやってるっつーのに」
「はいはい、わかったわかった。もう行けよ、自分の時代に帰っちまえ!」
俺は今、ちゃんと笑えているだろうか。
本当は、帰らないで欲しい。
自覚したばかりの想いはここにあって、今ならまだこの男に手が届いて、きっとこの男の中にも俺と同じ想いがある。
「ああ」
「さっさと、帰れ」
それでも、俺はこいつを引き止めてはいけない。
時代が、違うのだ。
ここは、こいつが本来いるべきところじゃない。
「ああ」
「…じゃあな」
別れの言葉。
できるだけそっけなく、いつもと同じように。
涙なんてみせたりしない。笑っててやるよ。
「じゃあな」
「もう行けよ」
別れの言葉を吐きながらも動こうとしない元親に焦れて、背中を押しやる。
「…」
そのまま、しぶしぶと歩き出した元親をほんの少しだけ見送って、すぐに踵を返して正反対の方向に歩き出す。
たまらなくなって、どうしても我慢できなくて、振り返った。
そこにはもう、元親はいない。
「…っく、…ふ、…ぅ、あ…」
歯を食いしばってもこぼれてくるこれはなんだ。
どれほどきつく目をつぶっても流れてくるこれはなんだ。
「ぅああぁ、ん…ひっく、…うあぁ、…、ん」
元親。
元親。
元親。
行かないで。
俺を一人にしないで。
そばにいて。
口に出せない我侭が頭の中で空回りする。
もう二度と会えないのか。
胸が張り裂けそうに悲しい。
いつのまに、こんなに好きになっていたんだ。
元親。
その瞬間。
ぎゅ、と。
背後から抱きしめられ、驚くまもなく体を反転させられた。
「え…」
気がつけば、強引に抱き寄せられて。
「政宗」
唇が、重なっていた。
何が起こっているのか理解する前にそれは離れ、きつく抱きしめられる。
「未来で、待ってるから」
「…っ、うん」
「…」
「すぐに、会いに行く」
「ああ」
「走って、行くから」
「ああ」
もう一度視線を絡めて、触れるだけの口付けをして。
元親は、俺を放して走っていった。
遠く遠く、今の俺には届かない未来に。
scine3
「なあ、慶次」
「んー?」
「俺、やりたいこと決まったぜ」
「マジかよ!」
「マジだ」
「なになに、教えてよ!」
「ヤダね!」
力いっぱい、ボールを投げる。
「ケチ!」
フルスイング。
ボールは天高く飛んでいく。
あいつの大好きな、青い空へ。
「ま、いつか、な」
生きようと思った。
もっと、前向きに。
前を向いて、生きようと思った。
元親が楽しかったと言ったように、俺にとっても3人で過ごす時間は、あいつがいた時間は、とても楽しかった。
楽しすぎて、きっと、俺は現実から目をそむけていた。
元親が自分の時代へ戻ったように、俺も現実の世界に戻らなければいけない。
慶次はあいかわらずそばにいるけれど、卒業してしまえば世界中を放浪しに行ってしまう。そして、元親はここにいない。
モラトリアムは、もう終わりを告げる。
やらなければいけないことはたくさんある。
俺は手始めに、新しく自分の世界を作るために古い世界を壊すことにした。
この夏休み、仙台の実家に戻って母親と正面から対決しようと思う。
正直なところを言えば逃げてしまいたいし、未だに俺はあの人が恐い。
でも、いつか来るかもしれない未来に、元親とちゃんと正面から向き合える自分でありたい。
元親のいる未来がいつのことなのか、俺は知らない。
もしかしたら、それは10年後であるのかもしれないし、100年後なのかもしれない。
もう一度出会った時、俺は80歳くらいの爺さんかもしれない。もしかしたら、会えないまま死んでしまうかもしれない。
それでも。
俺は、元親の待つ未来に会いたいから。
いつ死んでもいい、なんてもう思わない。
ちゃんと、今を生きる。
あいつの待つ、未来に向かって。
Sat 19 , 19:25:30
2008/07
うちのモニターちゃんが反乱を起こしております。
もともとはTVで、パソコンモニターにも仕えるようになっているものなのですが、なぜだか電源を入れてもつかないのです。
つかない、という言い方は微妙に語弊があるかもしれません。電源offの赤いランプが、ちゃんと電源onの緑色のランプに変わりはするのです。で、うちの子は電源を入れてからつくまでに30秒くらいライムラグがあるわけなのですが…その30秒の間に勝手にoffしやがります。
そりゃあね、こんだけ暑ければ働きたくないのもわかるよ。私だって、ちょっと学校に行って帰ってきただけで汗ダラダラで汗拭きタオルがぐっしょりになったりなんかすればうんざりしますよ。でもね、君がちゃんと働いてくれないと私はとっても困るのだよ。特に今日はね、同人のためではなく学校のレポートを書こうと思って電源を入れたのだよ。だけど、君と来たら私の考えなんて知ったこっちゃないとばかりにそっぽを向いて…結局、君がまともに私の相手をしてくれるまでに、どれだけ時間がかかった?3時くらいから、だから…4時間も私の手を煩わせたのかい!?
4月に買ったばっかりなのに、すでにガタがきてるのでしょうか…?
もともとはTVで、パソコンモニターにも仕えるようになっているものなのですが、なぜだか電源を入れてもつかないのです。
つかない、という言い方は微妙に語弊があるかもしれません。電源offの赤いランプが、ちゃんと電源onの緑色のランプに変わりはするのです。で、うちの子は電源を入れてからつくまでに30秒くらいライムラグがあるわけなのですが…その30秒の間に勝手にoffしやがります。
そりゃあね、こんだけ暑ければ働きたくないのもわかるよ。私だって、ちょっと学校に行って帰ってきただけで汗ダラダラで汗拭きタオルがぐっしょりになったりなんかすればうんざりしますよ。でもね、君がちゃんと働いてくれないと私はとっても困るのだよ。特に今日はね、同人のためではなく学校のレポートを書こうと思って電源を入れたのだよ。だけど、君と来たら私の考えなんて知ったこっちゃないとばかりにそっぽを向いて…結局、君がまともに私の相手をしてくれるまでに、どれだけ時間がかかった?3時くらいから、だから…4時間も私の手を煩わせたのかい!?
4月に買ったばっかりなのに、すでにガタがきてるのでしょうか…?
Wed 16 , 23:45:29
2008/07
暑さに負けず、サナダテについて熱く語ってみようと思います。
9日の日記に書いたようなちょっと黒い真田×乙女な筆頭も大好きなのですが、今回はかわいい真田×かっこいい筆頭について語ってみませう。
筆頭はかなり若くして家督を継いで、多分回りは年上ばっかりだったと思う。だから、ひとつ年下の従兄弟である成実とはかなり親密だったんじゃないかな?年上の連中ばっかりで張っていた気が緩むというかなんと言うか。
本当の自分を見せることができる相手、っていうのが母親との確執もあってかなり少なかったと思う。それこそ、伊達三傑くらいかな。
殿様だから、友達、と呼べる相手もいなかったと思う。
だから余計に、真田幸村に惹かれたと思う。
同年代で、しかも敵で、出会うのは戦場だから対等な立場で、同じだけの実力を持った相手。
すごくすごく惹かれて、鮮烈に心に焼き付いて。
それなのに、戦場ではない場所で出会えば初心というか単純というかお子様というか…筆頭が捨てざるを得なかったものをたくさん持っていて。だから、ねたましくてでもどうしようもなく惹かれて、欲しくて、でもどう手を伸ばせばいいのかわからなくて、まっすぐな視線が苦しくて、無理やり“年上”の余裕を取り繕ってごまかすしかできなくて。
まっすぐで、迷いがなくて、子どものような無邪気な笑みを浮かべることのできる真田をずるい、と思った。
でも、それ以上に、その笑顔がいとおしかった。
(あんたは、笑っていればいい。ずっとずっと、これからも)
「あんたは犬みたいだなぁ、真田幸村」
「某、犬ではございませぬ」
「じゃあ、ガキみたいだ」
「ガキでもありませぬ!そなたと、たった二つしか違わぬではないか!!」
「Ha、そうやってすぐにムキになるところがガキだっていうんだ」
You see?
余裕たっぷりに笑って頭を撫でる伊達がもどかしくて、戦場でのように対等に見て欲しくて、その手が心地いいのに認めることができない。
戦うことしか知らない自分に比べてその人は何でもすることができて、たった二つの年の差はかくも大きいものなのかともどかしく思い、自分を情けなく思う。
きれいな人だと思った。
かっこいい人だと思った。
自分の生き方に誇りを持つことのできる人だと思った。
御館様のために命をかける自分を否定するつもりは無い。むしろ、誇りにすら思う。けれど、自分に差し出された配下の命を負い、奪った命の重さを受け入れ、そうして国のために刀を振るうことのできるその人を、何よりも、格好いいと思った。
なんと、潔い生き方なのかと。
(ああ、まさにそなたは竜だ。何にも頭を垂れることを潔しとしない、誇り高く美しい竜だ)
憧れのような感情を、抱かずにはいられない。
…って、あれ?
かわいい真田とかっこいい筆頭はどこに行った…。
9日の日記に書いたようなちょっと黒い真田×乙女な筆頭も大好きなのですが、今回はかわいい真田×かっこいい筆頭について語ってみませう。
筆頭はかなり若くして家督を継いで、多分回りは年上ばっかりだったと思う。だから、ひとつ年下の従兄弟である成実とはかなり親密だったんじゃないかな?年上の連中ばっかりで張っていた気が緩むというかなんと言うか。
本当の自分を見せることができる相手、っていうのが母親との確執もあってかなり少なかったと思う。それこそ、伊達三傑くらいかな。
殿様だから、友達、と呼べる相手もいなかったと思う。
だから余計に、真田幸村に惹かれたと思う。
同年代で、しかも敵で、出会うのは戦場だから対等な立場で、同じだけの実力を持った相手。
すごくすごく惹かれて、鮮烈に心に焼き付いて。
それなのに、戦場ではない場所で出会えば初心というか単純というかお子様というか…筆頭が捨てざるを得なかったものをたくさん持っていて。だから、ねたましくてでもどうしようもなく惹かれて、欲しくて、でもどう手を伸ばせばいいのかわからなくて、まっすぐな視線が苦しくて、無理やり“年上”の余裕を取り繕ってごまかすしかできなくて。
まっすぐで、迷いがなくて、子どものような無邪気な笑みを浮かべることのできる真田をずるい、と思った。
でも、それ以上に、その笑顔がいとおしかった。
(あんたは、笑っていればいい。ずっとずっと、これからも)
「あんたは犬みたいだなぁ、真田幸村」
「某、犬ではございませぬ」
「じゃあ、ガキみたいだ」
「ガキでもありませぬ!そなたと、たった二つしか違わぬではないか!!」
「Ha、そうやってすぐにムキになるところがガキだっていうんだ」
You see?
余裕たっぷりに笑って頭を撫でる伊達がもどかしくて、戦場でのように対等に見て欲しくて、その手が心地いいのに認めることができない。
戦うことしか知らない自分に比べてその人は何でもすることができて、たった二つの年の差はかくも大きいものなのかともどかしく思い、自分を情けなく思う。
きれいな人だと思った。
かっこいい人だと思った。
自分の生き方に誇りを持つことのできる人だと思った。
御館様のために命をかける自分を否定するつもりは無い。むしろ、誇りにすら思う。けれど、自分に差し出された配下の命を負い、奪った命の重さを受け入れ、そうして国のために刀を振るうことのできるその人を、何よりも、格好いいと思った。
なんと、潔い生き方なのかと。
(ああ、まさにそなたは竜だ。何にも頭を垂れることを潔しとしない、誇り高く美しい竜だ)
憧れのような感情を、抱かずにはいられない。
…って、あれ?
かわいい真田とかっこいい筆頭はどこに行った…。
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