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白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
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2024/12
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Tue 22 , 09:07:37
2008/07
暑いです。ゆだります。腐ります。
というわけで、チカダテで時/をか/ける少/女ダブルパロ、もうちょっといってみようと思います。暑さに浮かれた頭で書くものなんて、ろくなものではないのです。
書いてる人だけが楽しいお馬鹿な妄想です。



scine4

「元親から、何も聞いていないの?」
勝手な憶測ばかりが飛び交う教室を飛び出して、グラウンド横の指定席で二人、並んで座った。
いつもならいるはずのもう一人がいない。左隣の風通しがいいことが、やたら悲しくて寂しかった。

「…」
無言で首を横に振ると、慶次が少しだけ眉をひそめた。
「俺…はともかく、政宗には一言くらい言ってくと思ってた」
「…なんで」
「あいつ、政宗のことが好きだったからね」
びくり、と身体が震えた。
付き合おう、と言われた何度も繰り返して否定した過去を思い出したからだ。
今だったら。
今だったら、決して否定しないのに。拒まないのに。あの手を、とるのに。
「…そんなこと、言ってたのか」
「言わないよ。でも、見てればわかる」
「俺は…知らなかった」
「政宗はそういうの苦手だからね。だから、元親も言えなかったんじゃないかな」
「…」
空はいやになるほど青くて、白い雲がきれいで、俺はたまらなくなって慶次をその場に残して走り出した。
「政宗っ!?」
驚き慌てた慶次の声が聞こえたけれど、聞こえないふりをしてただひたすらに走った。



scine5

誰もいない屋上。
青い空に少しだけ近づける場所。
3人で、時に2人きりで、授業をさぼってくだらない話をして一緒に昼寝をした場所。
「ぅ…」
近くにいすぎたから。
だから、わからなかった。
大切な存在。
「うぁあ…っ、…っく、ひぅ…っく」
なあ、どこにいるんだ。
帰ってこいよ。
俺はまだ、おまえのそばにいたいんだ。
おまえが、必要なんだ。

大声で泣いた。
青く澄んだ空に、俺の鳴き声は吸い込まれて。

誰にも、届かない。
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更新はまったり遅いですが、徒然なるままに日記やら突発でSSやら書いていく所存ですのでどうぞヨロシク。
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