白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
Fri 27 , 01:08:26
2007/07
生も死も、厭いはしない。
これが己の生の終焉だというのなら、俺は喜んで受け入れよう。
ただし、俺はそれでも最後の一呼吸まで夢を見ることを諦めない。
かなえたい夢が、あった。
戦のない国を作ること。
農民たちが安心して田を耕し、笑いながら未来を語れる国を作ること。
恐れるのは…心にかけるのは、横暴な武士やでたらめな租税、迫る戦ではなく作物のできを左右する明日の天候で。
そんな、国を作るのが俺の夢。
「shit…やっちまった…」
それでも、後悔はない。
「政宗殿…っ」
どうして、俺に勝ったおまえが泣きそうな顔をしているんだ。
真田幸村
おまえに負けるのならば、後悔は欠片もないというのに。
俺はこの呼吸が途絶えるその瞬間まで天下統一の夢を見るだろう。
戦のない国で笑う人々を心に描くだろう。
だが、それでも今ここで志半ばにして倒れても、後悔はないのだ。
心のうちに在るのは満足感。
思うまま、心のままに刃を重ね、そして倒れた。
負けたことに対する悔しさはある。
けれども、それ以上の満足感が俺を包む。
なあ、真田幸村。
おまえと闘うのは、本当に楽しかったよ。
永遠に、この瞬間が続けばいいと願うほどに、楽しかったよ。
おまえと闘っている間は、俺は奥州筆頭ではなく、ただの伊達政宗という男でしかなかった。
おまえも、そうだろう?
俺と闘っている間は、おまえはただの真田幸村という男でしかなかっただろう?俺だけを、その双眸に見据えて、心のすべてを俺が支配していただろう?
俺の心をおまえだけが支配していたように。
「政宗殿…っ!!」
絞り出すような声が耳に痛い。かすれぼやける視界の中に、泣き出しそうな顔の男がいる。
(幸村…)
手を伸ばしてその涙をぬぐうことも、できないけれど。
「某は…そなたのことを…」
聞きたくて、聞きたくて、そして…聞くことを拒んだ言葉を幸村は聞かせようとする。
でも、もう…いいよな?
俺は死ぬんだから。
もう、この言葉を聞いても…同じ思いを告げても、いいよな?
「そなたのことを…ずっと…ずっと、慕っております…」
「Thanks」
掠れた声で、それでも言葉は途絶えなかった。
「And I love you」
異国の言葉で伝えた思いは、きっと幸村には理解できなかっただろうに何かを感じたのかくしゃりと顔をゆがめて泣き出した。
「政宗殿、政宗殿、政宗殿…っ」
強く抱きしめられ、縋りつくように名前を呼ばれた。
ガキみてえだな、と思いながら伸ばした手は強い力で握られた。
「んなに…泣くなよ…」
「政宗殿…逝かないでくだされ。この幸村を、置いて逝かれますな…!」
「…」
ここで命を取り留めて、何になる?
俺は生きている限り天下統一の夢を諦めない。
おまえの敬愛する御館様の敵であり続けるだろう。
おまえの望むようにそばにいることなど、共に生きてゆくことなど、できはしないのに。
「…生まれ変わったら…鳥に…なりてえな」
瞳を、閉じる。
幸村の叫ぶ声がどこか遠い。
薄れゆく意識の中に描いたのは、俺を育んだ奥州の地。
俺の愛する国。俺の宝。
美しい、俺の国。
なあ、幸村。知っているか?
田や畑の風にそよぐ緑の波の美しさを。
風に揺れる稲穂の黄金の美しさを。
知っているか?
俺の愛した国の美しさを。
我が生はあの地のために。
我が腕は民を守るために。
我がすべては、奥州のためにある。
死して身体が地に還ったならば、この魂はどうか奥州へ飛んでほしい。
俺の愛した人々の住む、あの地へ飛んでほしい。
なあ、幸村。
いつか、俺の愛した国をおまえも愛してくれ。
あの美しさを、おまえに知ってほしい。
誰よりも、おまえに知ってほしい。
―――
やっちまった(何)
BASARAプレイしたことないのに、サナダテです。しかも死にネタです。ダテサナに見えたとしても、サナダテです。
奥州筆頭が大好きです。あの人、かっこいい!(しかし受け)
真田幸村も大好きです。あの人、かわいい!(しかし攻め)
筆頭は本当に心から奥州を愛していると思います。誰も筆頭を奥州という国から奪うことはできない。たとえ幸村であっても。それは多分、幸村が信玄を心から慕って、そのために闘い続けるということとすごく似ていて、それでいて全く違うところからくる思いです。
なんか、語りたいことはいろいろあるんだけどうまく言葉にできない…。
っていうか、これはあくまでイメージです。実際にゲーム中での二人がどんななのか知らないから書けるという…。筆頭に夢を見すぎているでしょうか。
あー…BASARAやってみたいなぁ…。
これが己の生の終焉だというのなら、俺は喜んで受け入れよう。
ただし、俺はそれでも最後の一呼吸まで夢を見ることを諦めない。
かなえたい夢が、あった。
戦のない国を作ること。
農民たちが安心して田を耕し、笑いながら未来を語れる国を作ること。
恐れるのは…心にかけるのは、横暴な武士やでたらめな租税、迫る戦ではなく作物のできを左右する明日の天候で。
そんな、国を作るのが俺の夢。
「shit…やっちまった…」
それでも、後悔はない。
「政宗殿…っ」
どうして、俺に勝ったおまえが泣きそうな顔をしているんだ。
真田幸村
おまえに負けるのならば、後悔は欠片もないというのに。
俺はこの呼吸が途絶えるその瞬間まで天下統一の夢を見るだろう。
戦のない国で笑う人々を心に描くだろう。
だが、それでも今ここで志半ばにして倒れても、後悔はないのだ。
心のうちに在るのは満足感。
思うまま、心のままに刃を重ね、そして倒れた。
負けたことに対する悔しさはある。
けれども、それ以上の満足感が俺を包む。
なあ、真田幸村。
おまえと闘うのは、本当に楽しかったよ。
永遠に、この瞬間が続けばいいと願うほどに、楽しかったよ。
おまえと闘っている間は、俺は奥州筆頭ではなく、ただの伊達政宗という男でしかなかった。
おまえも、そうだろう?
俺と闘っている間は、おまえはただの真田幸村という男でしかなかっただろう?俺だけを、その双眸に見据えて、心のすべてを俺が支配していただろう?
俺の心をおまえだけが支配していたように。
「政宗殿…っ!!」
絞り出すような声が耳に痛い。かすれぼやける視界の中に、泣き出しそうな顔の男がいる。
(幸村…)
手を伸ばしてその涙をぬぐうことも、できないけれど。
「某は…そなたのことを…」
聞きたくて、聞きたくて、そして…聞くことを拒んだ言葉を幸村は聞かせようとする。
でも、もう…いいよな?
俺は死ぬんだから。
もう、この言葉を聞いても…同じ思いを告げても、いいよな?
「そなたのことを…ずっと…ずっと、慕っております…」
「Thanks」
掠れた声で、それでも言葉は途絶えなかった。
「And I love you」
異国の言葉で伝えた思いは、きっと幸村には理解できなかっただろうに何かを感じたのかくしゃりと顔をゆがめて泣き出した。
「政宗殿、政宗殿、政宗殿…っ」
強く抱きしめられ、縋りつくように名前を呼ばれた。
ガキみてえだな、と思いながら伸ばした手は強い力で握られた。
「んなに…泣くなよ…」
「政宗殿…逝かないでくだされ。この幸村を、置いて逝かれますな…!」
「…」
ここで命を取り留めて、何になる?
俺は生きている限り天下統一の夢を諦めない。
おまえの敬愛する御館様の敵であり続けるだろう。
おまえの望むようにそばにいることなど、共に生きてゆくことなど、できはしないのに。
「…生まれ変わったら…鳥に…なりてえな」
瞳を、閉じる。
幸村の叫ぶ声がどこか遠い。
薄れゆく意識の中に描いたのは、俺を育んだ奥州の地。
俺の愛する国。俺の宝。
美しい、俺の国。
なあ、幸村。知っているか?
田や畑の風にそよぐ緑の波の美しさを。
風に揺れる稲穂の黄金の美しさを。
知っているか?
俺の愛した国の美しさを。
我が生はあの地のために。
我が腕は民を守るために。
我がすべては、奥州のためにある。
死して身体が地に還ったならば、この魂はどうか奥州へ飛んでほしい。
俺の愛した人々の住む、あの地へ飛んでほしい。
なあ、幸村。
いつか、俺の愛した国をおまえも愛してくれ。
あの美しさを、おまえに知ってほしい。
誰よりも、おまえに知ってほしい。
―――
やっちまった(何)
BASARAプレイしたことないのに、サナダテです。しかも死にネタです。ダテサナに見えたとしても、サナダテです。
奥州筆頭が大好きです。あの人、かっこいい!(しかし受け)
真田幸村も大好きです。あの人、かわいい!(しかし攻め)
筆頭は本当に心から奥州を愛していると思います。誰も筆頭を奥州という国から奪うことはできない。たとえ幸村であっても。それは多分、幸村が信玄を心から慕って、そのために闘い続けるということとすごく似ていて、それでいて全く違うところからくる思いです。
なんか、語りたいことはいろいろあるんだけどうまく言葉にできない…。
っていうか、これはあくまでイメージです。実際にゲーム中での二人がどんななのか知らないから書けるという…。筆頭に夢を見すぎているでしょうか。
あー…BASARAやってみたいなぁ…。
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