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白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
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Fri 30 , 12:14:04
2009/10
こーちゃおーじパロが今(私の中で)熱い!

前回はこじゅまさでしたが、今回はチカダテで妄想してみました。
イメージは主人公カップル。
そして思いっきり原作のネタバレな展開を含みます。
どんと来い!という剛毅なお方は続き欄からお付き合いくださいませ。

チカダテver.でこーちゃおーじ。

イメージはアッサム→元親。奈子→政宗
この場合…ミカちゃん→佐助でアル→幸村、セイくん→元就かなあ?

元親は佐助のこーちゃおーじ。幸村は政宗のこーちゃおーじ。元就は色々事情があって勝手に人間界にきただけで、特に主人はいない。

佐助と政宗は幼馴染で佐助→政宗。
だから、元親と政宗がいい感じなのを見て面白くない佐助。でも元親のことは気にいってるしなんだかんだで親友のような関係にもなっているのできらいにもなれない。

元親は本人も知らないけれどいろいろな出生の秘密がある。で、それ関係でごたごたに巻き込まれてる。元親は人間が好きだからこーちゃおーじの仕事も好き。でも、元親パパは人間のことが大嫌いで、息子にも人間に奉仕(願いを三つかなえる)させたくない。だから、元親をさっさと王にしてしまおうと画策する。
そんなとき、佐助は元親とのいさかいの果てに「俺の二つ目のお願い事だよ。さっさと帰って。元親なんて、もう顔も見たくない」と言ってしまう。「っ…。じゃあな!」一瞬だけ政宗を見て、でも主人の願いだし、元親も頭に血が上っていたしでそのまま帰還してしまう。
元親への思いを自覚していた政宗は大泣き。泣きながら佐助をせめる。何もいわない佐助。政宗を慰めつつも、「政宗殿の紅茶王子は某なのに…」と内心複雑な幸村。

で、まあ、いろいろありまして。
こーちゃおーじたちの世界に行ってしまった政宗。そこで元親と再開。
「っ、なんでおまえがここに!?」
「なんだよ、その言い草は!!俺は…っ」
「…政宗」
「…」
「こっち向けよ」
「やだ。今、俺、かっこ悪い」
「かっこ悪くてもいい。こっち向け」
強引にキスする元親。驚いて呆然としてしまう政宗。でも、次の瞬間ぎゅっと強く抱きしめられて、肩口に顔を埋められる。
「ひゃっ」
「…おまえは、こんなところに来るべきじゃなかった」
「…でも、俺は…」
「ここはあっちとは時間の流れが違う。人間であるおまえは瞬く間に老いてしまう。俺がおまえたちと過ごしたあっちでの1年半は、こっちでは一ヶ月にも満たない」
「…」
「おまえは、来るべきじゃなかった。でも…」
抱きしめる腕に力がこもる。その強い抱擁こそが、元親の心情を何より如実にあらわしているようで。
「会いたかった…っ!」

思いを確かめ合う二人。ついでに元親の居室で二人でにゃんにゃん。
「政宗、おまえはあっちに帰れ」
「やだっ!俺はおまえのそばにいたい…!」
「さっきも言っただろ。ここではおまえはあっという間に老いて死んでしまう。おまえはそれでよくても俺は耐えられない。だから…俺が、そっちに行く」
「どう、やって…」
「ま、それは内緒。でも、約束の証にこれをもっていてくれ」
元親がいつも大切そうに身に着けていた指輪を抜き取って政宗の左手の薬指にはめる。
「これ…」
「母の形見だ」
「そんな大切なもの…!」
「バーカ。大切だからこそ預けるんだ」

人間界に帰った政宗。
元親は自分の出生の秘密と、さらにいえば父親と真っ向から向き合う決意を固める。

政宗と結ばれるために人間界にいく。それは、こーちゃおーじのままでは叶わないこと。
だから。

人間になる。

元親は今まで関わった人たちの記憶から消える。まわりのものすべてが元親を忘れて、しかし元親だけはすべての記憶を抱えたまま、人間になる。
それが、代償。

必死に反対の意をとなえる父。
「それでも、俺は決めたんだ。あいつと…政宗と、一緒にいる」
「彼女もおまえを忘れるんだぞ!?たとえ今は思いあっていたとしてもおまえを忘れた彼女がもう一度おまえを好きになる保障などどこにもない」
「かまわない。俺が覚えてる。もう一度…あいつを惚れさせて見せる」
「私に…おまえを忘れろというのか」
「それは…悪いと思ってる。でも、あんたが俺を忘れたって、俺はあんたを覚えている。たとえ忘れてしまったとしても、あんたが俺の父親であることに違いはない」

本当は。
父は元親の本当の父親ではないのだけれど。血のつながりなどどこにもないのだけれど。
その事実を知りながら、それでも彼を“父”と呼ぶ元親。その姿にかつて愛した女性の強い瞳を見た気がして。
何も、いえなくなった。



季節はめぐり、春が訪れる。
大学生になった政宗。長らく休業していた実家の喫茶店を再開するという。お雇い店長。母にそう言われ、そんな話聞いていない!と怒る政宗。
「俺がこの目で実際に見て認めた相手じゃなかったら納得しないからな!」

「長宗我部元親だ。よろしく」
背の高い、左目に眼帯をつけた銀髪の男。
「よろしくするかどうかはまだ決まってない。とりあえず、紅茶をいれてくれ。それから認めるかどうかを決める」
「はいはい」
(ほんっと、変わってねーなー)
懐かしさといとおしさで胸がいっぱいになる。今すぐにでも抱きしめたいけれど、政宗には元親の記憶がない。あせってはいけない、我慢我慢。
(…なんで、つけてないんだよ)
ちらりと見た彼の指にはあの指輪がなくって、気落ちする。

「…」
流れるような手つきで紅茶をいれる元親。
「ほら」
差し出されたティーカップに満ちる美しい水色の紅茶。
「…うまい」
茶葉のうまみも香りも最大に引き出されている。
「合格か?」
「…仕方ねえな。認めてやるよ。これから、よろしく」
「ああ」
差し出された手を握って、握手。
ふと顔を上げれば、視線が絡む。対の眼帯。大きな手。
(あれ、俺…どこかで)
既視感。
思い出せないのがもどかしくて、切なくて。目が放せない。はじめてあったはずの男に懐かしさを感じるのはなぜ?
「あ…」
そうだ、この感覚はあれに似ている。
首に下げたチェーンの先を服の下から取りだす。
「コレ」
それは、あの約束の証。誓いの指輪。
「買った覚えももらった覚えもないんだけど、気がついたら持ってた」
不思議に思いつつも捨てられず、しまいこむことすらできず、いつも身に着けていた。
「これ、もしかしてあんたのか?」
馬鹿なことを言っている。初めて会った男のもちものをどうして自分がもっていると思う。どうしてこの指輪が彼のものだと思う。
けれど、この指輪を眺めているときに覚える気持ちと、彼と視線を絡めたときに感じたそれはとても似ていて。


「ああ!」
幸福そうに笑い、はばかることなくためらうことなく政宗をきつく抱きしめる元親。
驚きうろたえつつもかつてないほどに満たされる自分に気づき、政宗はそっと腕を元親の背に回す。
(きっと俺は、この男を待っていたんだ。ずっと、ずっと…)
遠い昔になくした何かが返ってきたような、そんな安心すら覚えて。
政宗は目を閉じて、降ってくる口付けを受け止めた。





そんなハッピーエンドで甘々なチカダテはいかがでしょうか。
政宗様は男の子でも女の子でもオッケーです。女の子だったら、この後結婚して子どもが生まれます。幸せ家族計画。
でも、男の子だとしても一生一緒にいるはずです。喧嘩をしたり傷つけあったり。でも、最後には仲直りをして絆を深めて。そうして、幸せに二人は暮らしていくのです。


にしても、あー…。楽しい。こーちゃおーじパロ楽しい。
もう、そのために原作を買いたくなるほどに楽しいです。

あ、ついでに。
謙信様→染花さん(だったっけ?生徒会長)
かすが→ペコー
はなかなかのはまり役だと思います。しかし謙信様は生徒という年齢ではないと思うので登場させるのが難しい現実。
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