忍者ブログ
白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
[580]  [579]  [578]  [577]  [576]  [575]  [574]  [573]  [572]  [571]  [570
Mon 10 , 04:53:42
2025/03
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

Sun 30 , 00:02:42
2012/09
某おっさんがいとしくて仕方ない。
というわけで、おっさんの妄想してみた。ED後です。で、青年とおっさんの話。というか、おっさんの話。ユリレイと見せかけてアレ←シュヴァ。



「何度も言ってるだろ。あんたの命は凛々の明星のものだって。勝手に死のうとするなよ」
「…別に、死のうとなんてしてないわよ」
「じゃあ、なんでリタの検診を受けない?なんで体調が悪くても何も言わない?…あんた、もっと自分を大事にしろよ」
「してるわよ。…昔にくらべれば、はるかに」
「くらべる昔が悪すぎるだろ、あんたの場合」

「…生きなきゃいけない、って、そう思ってる。嘘じゃないわよ。でも、…理由が欲しいの」
「理由?」
「生きる、理由が欲しい」
「そんなもん必要ねえだろ。理由なんてなくたって、皆生きてる。俺だってそうだ。生きる理由なんて、考えたこともねえ」
「一度死んだ身としてはね、理由が欲しいのよ。偽者の心臓で生き続ける、そんな理由が。…今までは、あの人がいた。たとえ道具だとしても、それが俺の生きる理由だった」
「でも、死んでたんだろ?」
「そう、心は死んでた。でも、それでも…道具という理由があるから、未だ存在する自分を受け入れ…違うわね、なんていうか…在り続けることができた。でも、今はそれすらないから、さ」
「…俺は死んだことなんざないからな。あんたの言う死んだやつの理屈ってのはわからねえが…」
「…」
「たとえ作り物だろうが、あんたの心臓は未だ動いていて、あんたの生を願うやつがここにいる。生きる理由なんて…それだけで、十分だろうが」
「っ…」

『生きてくれ』

『私には、君が必要なんだ。生きた、君が必要なんだ』

『どうか、生きて欲しい』

「アレクセイ…」
「は?」
「ううん、なんでもない。…うん、そうね。うん。俺が生きていることを…願う、人が…」
「俺も、あいつらも、ユニオンの連中も、騎士団の連中も、皆、あんたが生きることを望んでる。あんたは…生きているっていうだけで俺たちを喜ばせることができるんだぜ?」
「ありがと…っ」

(青年が、俯いて年甲斐もなく泣き出した俺を抱きしめた。14歳も年下の青年の腕の中で泣きながら、俺は遠い昔に誰よりも俺の生を望んでくれた人を思った)
(ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。あなたの言葉を、何一つ聞いていなかった。あなたの思いを、何一つ理解しようとしなかった。ごめんなさい。ごめんなさい。そして、ありがとう。俺を生かしてくれて、ありがとう。俺の生を望んでくれて、ありがとう。
(見ていてください。貴方のくれたこの命、無駄になんてしないから。貴方の望んだ美しい世界を現実にするため、貴方の夢見た世界を作るために、俺は精一杯生きるから)
(貴方がくれたこの命が尽きるその瞬間まで、俺は、一秒たりとも無駄になんてしないから)
(だから、今更だけど。あつかましいこともわかっているけれど)

(貴方のために、どうか、今だけは…泣かせてください)
PR
COMMENT
name:
title:
color:
mail:
url:
comment:
pass:   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

[secret_check]
カレンダー
02 2025/03 04
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31
フリーエリア
最新CM
[03/05 ・・・。]
[01/12 たっち]
[10/31 たっち]
[09/28 たっち]
[12/26 merange]
最新TB
プロフィール
HN:
性別:
女性
職業:
学生
趣味:
読書、昼寝
自己紹介:
更新はまったり遅いですが、徒然なるままに日記やら突発でSSやら書いていく所存ですのでどうぞヨロシク。
バーコード
ブログ内検索
徒然記 (c)静
template design by nyao
忍者ブログ [PR]