白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
Sun 03 , 23:14:49
2013/02
久しぶりに四カカ書いてみました。二部以降は本編をほとんど読んでおらず、現在どうなっているのかとかまったく知らないのですが。四←カカで、カカシが12歳くらい…かな?
もし、自分が死んだらこの人はどうするのだろう。
そんな趣味の悪い想像をたまにする。だって、不公平ではないだろうか。この人がいなくなってしまったら、きっと自分は生きていけない。もちろん、この人がいなくなったからといって身体が死ぬことはないが、精神が死んでしまう。それほど、この人に依存している自分を知っている。
意味もなく、趣味も悪いこの想像は、いつだって同じ所に行き着く。つまり、この人は世界の終わりであるかのように悲しんでくれるのだ、と。カカシは、自分がミナトに愛されていることを知っている。とても愛され、大切にされている。ミナトは優しい男である。優しくて、カカシを愛してくれているミナトは、身も世もなく嘆き悲しんで、涙が涸れ果てるほどに泣いてくれるだろう。そして、その悲しみを乗り越えて生きてゆくのだ。カカシを忘れることはないだろうが、引きずりもしないだろう。
そこまで考えてカカシはいつも、虚しさを感じる。ミナトが死んでしまえば、一生忘れられずに引きずって生きていき、もう二度と誰も愛せなくなるであろうカカシに対し、ミナトは前向きに生きてゆくことができるのだ。そもそも、カカシとミナトでは互いに対する愛の意味も違う。それをわかっていても、たまに哀しくなる。一番好きな人に心から愛されても満たされない自分を傲慢だと思う。それでも、一番好きな人に一番に愛されたいと思うのはしかたのないことだろう。
(そもそも…先生が生きていてもいなくても、先生以外の人を愛せる気はしないけど)
人の気配に敏感なミナトが、カカシの前では無防備に寝顔を見せてくれる。カカシが父親を亡くしてから、父として、兄として、師として、最も近いところにいてくれたミナトにカカシが全幅の信頼を寄せるのと同じように、ミナトもカカシを心から信用し、信頼している。
失う怖さを知っている。だから、たまに虚しくなったり哀しくなったりしても、カカシは幸せだと思える。大切な、大好きな人がそばにいてくれて、笑って、そして愛してくれる。それがどれほどかけがえのない幸福か、知っている。カカシはまだ幼いと言えるほどに若いが、多くのものを失ってきた。だから、こうして何気なく一緒にいられる日常こそがかけがえのないものなのだと、知っている。
(…大好きです)
寝顔に、心の中でそっとつぶやく。夜明けまではまだ遠い。もう一度、大好きな人の隣で眠りにつこう。もぞもぞと布団に潜り込めば、無意識だろうが引き寄せられて、胸が痛くなるほどに、幸福だった。
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