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白鳥は 哀しからずや 空の青 海のあをにも 染まずただよふ
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Sun 02 , 18:50:17
2007/09
それからもシカマルとアスマ先生は、どんどん互いの深いところまで許しあうようになっていった。
なんていうか…空気が、違った。
アスマ先生は適当そうに見えて、その実、すごく人を区別している。たいていの人には表面しか見せていない。
表面だけの付き合いを好む人なんだと思っていた。
相手を深いところには立ち入らせないかわりに、自分も相手の深いところには手を出さない。
そういう人だった。

シカマルもそういうタイプで、でも一度気を許すと、とことんまでその相手には甘くなっちゃうの。その典型的な例が、あたしとチョウジ。
チョウジとシカマルなら、男の子と同士だし、幼馴染じゃなくても、きっと仲良くなっただろう。
でも、あたしはきっと、幼馴染じゃなかったらシカマルの近くには入れなかったと思う。幼馴染じゃなかったら、あたしはシカマルの嫌いなタイプだと思う。うるさくて、ミーハーで、落ち着きがなくて。
あたしがどれだけうるさくしても、シカマルを振り回しても、決してあたしを嫌わないのは、あたしがシカマルの幼馴染で、物心つくよりも前からずっと一緒にいて、シカマルの内側に否応なしに入っていっちゃった存在だから。

でも、アスマ先生はそんなあたしも、シカマルの親友のチョウジも入っていけないようなシカマルの深い深いところを許されている。

心の中にはいくつもドアがあって、あたしもチョウジもその途中までしか、入らせてもらえない。その先のドアは、どうやっても、決して開かなかった。だから、誰に対しても開かないのだと思ってた。
それなのに、出会ったばっかりのアスマ先生は、そのドアをひょいと開けて、あたしたちが知らないような奥にまで入っていってしまう。
それが、悔しかった。

だから、あたしはシカマルのこともアスマ先生のことも大好きだけど、二人が一緒にいるのを見るのはあまり好きではなかった。
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更新はまったり遅いですが、徒然なるままに日記やら突発でSSやら書いていく所存ですのでどうぞヨロシク。
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